政府要人を刺殺し、キング・オブ・クライムの異名を得るウエハラカムイ。 その目的は今なお定かではなく、彼が単独犯であったこと、ヒットマンとして雇われていたらしいということ、 そしてその依頼主はいまだに不明であるということだけがわかっている。 今、カムイは再び、疾走をはじめる。カムイの凶行は、連日マス・メディアによって報道される。 カムイの行動は我々を混乱に陥れ、当惑させる。カムイとは何者なのか? 人々は事実を知る由もない。まるで小説を読むかのような感覚でとらえ、頭の中で好きずきに空想するのだ。 それは、新世紀への希望を抱く心理と似ている。人々は、カムイに何を求めるのか?カムイは希望である。 いや、人々によって、カムイは希望に仕立て上げられる。それゆえ、カムイは何度でも現れる。